2024年7月の東京都知事選に名乗りを上げた石丸伸二さんに、今注目が集まっています。
【追記】都知事選では現職の小池氏が当選、石丸氏は165万票と健闘しました。
石丸伸二さんは、元・為替アナリストという異色の経歴の持ち主で、広島県安芸高田市長をつとめました。
三菱UFJ銀行時代には、ニューヨークで活躍してきたエリートバンカー。
そんな石丸さんの、アナリスト時代、安芸高田市長になってから、の年収はどう変わったのでしょうか。
もしも、ではありますが、「都知事になった場合」の年収も調べてみました!
為替アナリストの年収は?
石丸市長の前職は、為替アナリスト。「エリートバンカーから、小さな市の市長になったひと」と言われています。
2006年~ 三菱東京UFJ銀行 姫路支店勤務
2014年~ MUFGユニオンバンクで為替アナリストとして活躍
4年半、ニューヨークに駐在し、9か国を担当し、出張は、なんと年間100日近くという忙しさ!
アナリストの年収は、どのくらいなのでしょう?
一般的に、アナリストの平均年収は、800万〜1,000万円といわれています。
(外資系の場合は、2,000万〜3,000万円になるともいわれますが、成果主義のため、予測が外れた場合に大幅減給もありえます。)
実際に、求人検索エンジン indeedで見てみると、
株式会社三菱UFJ銀行の求人で、データアナリスト・データサイエンティストの募集がありました。
【給与】<予定年収>600万円~1,300万円、<賃金内訳>月額(基本給):255,000円~600,000円となっています。(2024年5月20日現在)
※あくまでも、推定の年収例です。
安芸高田市長の年収
2020年、石丸さんは、市長選に出馬するために銀行を退職します。
河井夫妻の買収事件で 前の市長が辞任、石丸さんが市長になった経緯はこちら
石丸さんは、そういう政治は断ち切らなくてはならないと一念発起したそうです!
石丸さん、市長になって、年収はどう変わったのかな?
都道府県・市町村長の給与は、公開されています。
安芸高田市長の給与(月額)は、 860,000円です。(総務省 令和5年地方公務員給与実態調査 より)
石丸さんが安芸高田市長となった 2020年から、この金額はずっと変わっていません。
市長のボーナスは、いくら?
期末手当(ボーナス)は「4.40月分」と決まっています。
毎月の給与×12ヶ月=10,320,000円、期末手当(3,784,000円)を含めると、年収は 14,104,000円となります。
市長の退職金はいくら?
安芸高田市長の退職金はいくらでしょう?
算定方法は「給料月額×支給率(500/100)×年数」= 17,200,000円
860,000(給料)×5×4年=17,200,000 となります。(これは1期分の退職手当額です。)
もし、都知事選に当選した場合 東京都知事の年収は?
東京都知事選はもうすぐ。2024年6月20日告示、7月7日が投開票です。
もしも、ですが、石丸さんが都知事選で当選となったら…
都知事の年収は、いくらなのでしょうか。
東京都知事の給与(月額)は、728,000円です。
実は、東京都知事の給与は、47都道府県の中で最下位です。
ちなみに、都道府県知事の給与(月額)トップ5は、以下の通り。
都道府県名 | 平均給料月額(知事) |
---|---|
神奈川県 | 1,450,000 |
埼玉県 | 1,420,000 |
千葉県 | 1,390,000 |
広島県 | 1,389,000 |
福岡県 | 1,350,000 |
なぜ、東京都知事の給与が、他県知事に比べて低いのか?
以前は、東京都知事の給料は、月額145万6000円、年収にして2896万3480円でした(ボーナス含め)。
2016年10月、小池百合子知事の給与を半減する条例案が可決され、現在の月額となりました。
都知事のボーナスについて
例えば、小池知事への2023年ボーナス支給額は、夏・冬共に 2,122,302円(1.725月分)です。
(参考:東京都 夏季の特別給の支給について・東京都 冬季の特別給の支給について)
計算すると、月額 728,000×12か月+ボーナス(2,122,302×2)=年収は、12,980,604円です。
都知事の退職金について
小池都知事は、2020年、コロナにより 都の財政事情が苦しい時に、1期目の任期満了の退職金(34,944,000円)を満額受け取り、批判されたことがあります。(参考:AERAdot. 2020.11.17 より)
退職金を受け取ること自体は、何も悪い事をしているわけではありません。
しかし小池百合子さん自身が、「都知事報酬の削減」を公約に掲げて当選した人なので、(給料は半額にしたものの)退職金の受け取りに対しても、疑問の声が上がりました。
小池都知事に限らず、今後、知事の給料や議員報酬については引き続き、議論されていくことでしょう。
石丸さんは、自らの「給与カット」をできるのか?
石丸さんは、都知事選に出るにあたって、もし都知事になったら 自らの給与をカットできるのか、どうなのか。
議会で「公共サービスの停止あるいは値上げとなると、(安芸高田)市民の皆さんは痛い思いをされる。財政危機は共有、というならば、トップ自ら給与カットをする姿勢を見せるのは、どうでしょう」という議員の質問に対して、石丸市長は「今後、自分の給料を削ろうなんてことは、言いだしません。なぜならば、与えられた職に対する対価が、その金額だと思っているからです。」と、ハッキリ答えていました。
小池百合子知事が、自らの給料カットを実践した後での都知事選。(※ただし小池氏は、都の財政事情が苦しい時に、1期目の退職金を満額受け取っています。)
これから、石丸さんは自らの「人件費」にはどう切り込むつもりなのか。予算をどう使うと考えるのか。
2016年の条例案もあるので、元に戻すことは考えにくいですが、安芸高田市議会では「自分の給料は削らない」と発言していました。
有権者の目は、石丸さんの今後の公約をしっかり見ていくことと思います。
【7月8日 追記】石丸氏が、自身の報酬について語っていた
石丸さんは、都知事選の選挙運動中も「自身の報酬は半減するようなことはしない。他の自治体の首長さんも、正当な報酬を胸を張ってもらえば良い」としています。
一方で、もし自分が都知事になったら、「YouTubeチャンネル登録者数日本一を手に入れ、上手くいけば、広告収入で、自分の報酬ぐらい稼げる。」「実質、0円都知事。」と語っています。
(参考:石丸伸二さん公式YouTubeより)(4:45くらいから)
一般的な会社員と比べると…
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、民間の給与所得者の平均給与(年額)は、男性563万円、女性314万円となっています。
一概に比較するのは妥当ではない、という意見もあります。ですが、全国の知事の中で「最も低い」東京都知事のお給料でさえ、年収12,980,604円。
やはり、市民との差が、ありすぎますよね。
地方自治体の首長の給料は、条例によって金額が決められており、私たちの税金で賄われています。
地域を良くしようと働いている知事も、もちろん多くいますが、
官僚OBの天下りポジションになりやすいという悪習もまだあります。
今回、石丸さんが都知事選に出馬するのは、やはりその先の国政を狙ってのことだと思います。
石丸さんは、2022年のインタビューで こう話していました。
私みたいな小さなまちの首長でも、「それはおかしいでしょ!」と間違いを指摘する。
そうしているうちに正常な判断ができる人が、少しずつ政治の世界に入ってくる。
そして、最終的に日本を変えていきたいんです。
週プレNEWS 2022.11.12 より
この頃から、やはり国政へ出たいという気持ちがあったように思われます。
はたして、都知事選はどうなるでしょうか。
知事の給与金額の議論は続きそうですが、何よりも、地域の市民の暮らしが良くなるよう働いてくれる人が、知事になってほしいですよね!
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