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選挙で「白票」は効果あり・なしのどっち?答えは両方!わかりやすく解説します

投票日がいよいよ10月27日にせまった衆議院議員総選挙。そして、選挙の度に議論になるのが「白票」です。

日本の社会・生活に不満はあるものの「入れたいと思える候補者(党)がいない」と、誰に投票するか困っている方、多いと思います。
また、自分の選挙区は特定の政治団体の地盤が強く、「自分が選挙に行っても無駄なのでは…」と無力感にさいなまれている方も、多くいらっしゃると思います。

そんな中、「白票を入れて、少しでも意思表示しよう!」と呼び掛ける声もありますが…

今回の衆院選では、テレビ等でキャスターや元知事から「白票でもOKだよ!」とのアナウンスが多く見られます。

一方で、それに対し「白票は意味ないよ!」と、SNSで呼び掛ける声も多くありますね。

それでますます、「どっちがいいんだろう?」混乱している方も多いと思います。

白票を入れて、意味があるのか、ないのか?
これ、意見が分かれていますが、どちらも、それぞれの理由においては「正解」なんです。

解説していきますので、参考にしていただければ幸いです。

目次

「白票」には、意味がある?

では、さっそく、「白票に意味はあるのでしょうか?」について見ていきましょう。
結論から言うと、

白票は、ほとんど意味をなさないが、棄権するつもりならば、それよりは白票の方がマシである。

ということになります。

では、それぞれの行動に分けて、解説していきます。

①「白票」で入れた場合

白票は「無効票」になります。書き間違いも白票も、ともに「無効票」です。

これは、候補者の当選/落選には影響しません。

ただし「投票率が上がる」のは本当です。
しかし、その投票率が、候補者の当落に影響を与えることはありません。

日本社会に、民主主義に、一番良くない影響があるのは「投票所に行かない」ことだと言えるでしょう。
その最悪の選択をするよりも「マシ」ではある、ということです。

それからもうひとつ。ちゃんと政策を見ずに、適当に投票しちゃう(「カッコイイから」「タレントだから」など)よりは、白票の方がマシですね。

テレビでキャスターが「白票でも良いので、とにかく投票所へ」と呼び掛けるのは、そのためです。
「白票良い」という意味ではありません。

誤解の無いように、再度お伝えしたいのは、「白票投票」はあくまでも、「最悪よりは、ちょっとだけ良い」というだけで、「民主主義の為の参加のしかた」ではありません。

白票は、残念ながら、

  • 「意思表示」「投票」の役割をなさない
  • 「入れたくない党」へのダメージにはならない

ということです。

行かないぐらいなら、せめて投票率を上げよう。
あと、トンデモない人に誤って投票してしまうなら、白票の方がまだ良いよ、というだけです。

選挙の度に毎回、「入れたい人がいないわ」と、白票を投じるやり方を固定するのは、やめた方が良いです。

②投票所に行かなかった(「棄権」した)場合

前述の通り、「投票しない」という選択(棄権)するのと、「白票」で投票するのでは、「候補者の当落には影響しない」という点では同じです。

しかしそれでも、「投票率」は上げた方が良いんですね。

「投票率」が低いと、1番喜ぶのは誰でしょうか。
それは、「国民のため」の政治ではなく「自分たちのために」やりたい「政治屋」たちなんですよね。

国会は、私たちの生活に重要な、社会のルールや法律そのものを作るところ・予算を決めるところです。
でも、ちゃんと市民が見張っていないと、為政者がとんでもない法律や、自分たちに都合の良いルールを作って、いつの間にかそれが通過してしまうんです。(これは、実際に起きている問題です。)
これは、怖いですよね。

「市民は関心を持っていないのだな。しめしめ」と思わせないためにも、棄権だけは避けたいところです。

「(有権者が)寝てしまってくれればいい」と発言した元総理大臣

今から24年前の、2000年のことですが、

「そのまま関心が無いと言って、(選挙に行かずに)寝てしまってくれればそれでいいんでしょうけれども…」

(引用元:毎日新聞 2019.4.11 政治家の失言・問題発言を振り返る

というトンデモ発言をした、元総理大臣がいました。

当時、これは炎上し問題発言となりましたが、彼だけの問題ではありません。
そこには、話す相手がいますので、同じように思っていた人が、彼の周りに複数人いた、ということですから
この言葉、裏を返せば「有権者に関心を持たれては困る」ということですよね。
当時、彼は総理大臣でした(森喜朗氏)。

さらに2013年、今度は当時の副首相が、こんなことを言っています。

「憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。」
(引用元:衆議院

発言したのは、当時の副首相、麻生氏です。

この発言は、国内外から非難されました。これらは、本当にあった怖い話です…。

政権が「暴走」しないよう、私たち市民は、「ちゃんと学んでいるよ、見張っているよ」ということを発信しながら、注目し続けること、もし、おかしなことをやっていたら(やろうとしたら)、意義をとなえていくこと、そして しっかりやってくれる人を国会に送ることが大事だと、良く解りますね。

③ では、どうするのがベスト?

では、やはり投票するのが1番良いですね…となるのですが、多くの人が悩むのが「入れたい人がいない」という問題だと思います。

そういった場合は、どうすれば良いでしょう?
それにはいくつか、方法があります。

  • 自分の考えに1番近い候補者を選ぶ
  • 「当選して欲しくない人(党)」の対抗馬を選ぶ(反対票を投じる)
  • 議会が偏りすぎるのは、民主主義では良くないので、1つの党が長年、過半数を超えている場合は 他の党に入れる(複数の党の中で選ぶ時、やはり党の方針や候補者の考えが、自分に近い方を選ぶ)

自分の選挙区の候補者たちの取り組んでいる政策・マニフェストを調べるには、政見放送や、候補者の公式サイト、Xを見てみる、などがあります。

マッチングサイトも便利ですよ!

社会には、色んな課題がありますので、政策の全部が全部 自分の考えとピッタリ100%!ということは、なかなか、無いことと思いますが、自分とどれだけ近い考えなのか、のパーセンテージが出るので、便利です。

もし、同じようなパーセンテージが出たら、数ある政策の中でも「今、もっとも重視するべき社会問題」とあなたが考える政策を優先して、そこの考え方の近い候補者(あるいは党)を選ぶと良いと思います。

(マッチングサイトでも、全ての質問に答えた後に「あなたが重要だと思う政策を3つ選択」した後、「政策全般のマッチングパーセンテージ」と、「3つの争点だけで比較したパーセンテージ」の両方を比べられるサイトもあります。)

得票数が拮抗した場合は、投票した人が、たとえ僅差で負けたとしても意味があります。

しかし、本当に運悪く「ウチの選挙区では、どの候補者も全員、国会には送りたくない」といった場合も、まれに起こります。

今回の選挙でいえば、たとえば 新潟5区では、裏金問題で戒告処分を受けた候補者が立候補しており、
対抗馬の候補者も、今年(選挙区内で有権者に日本酒を配り)公職選挙法違反の疑いで刑事告発され、1か月間の党員資格停止処分を受けていました。
この選挙区の候補者は、この2人だけです。

もちろん、2人の政策を見比べて、支持する方に投票する人もいらっしゃるでしょう。
その場合は、もちろん それで良いのですが、不祥事があったため どちらも信頼が出来ない、選べない、そういった時は、白票で良いと思います。

また、(新潟5区ではありませんが)どちらかが必ず勝つのなら…(>_<)と、苦渋の選択で、候補者(もしくは党)の政策が自分に近い方を、しぶしぶ鼻をつまんで投票した(期日前投票で)、という声も、多く見かけました。
これも、1つの良い戦略です。

「若い世代は…」のフレーズを良く聞くが、実際は?

良く「若い世代に選挙に行ってもらったら…」などと言われますが、実際には 若年層・中年層・高年層関係なく、「必ず行かなければ」「期日前投票で投票してきた」「白票を投じた」「誰に入れて良いか判らない」と、どの年齢層であっても 色々と分かれています。

ですから候補者も、そして各政党も、「この年齢層向けに」という「選挙対策」ではなく、どの年齢層も困っている社会全体をきちんと見て、困らない社会、幸せに暮らせる社会の仕組みづくりを真剣に考えるべきでしょう。

私たちも、もし自分が政治家ならこうする、という視座で、厳しく見ていきましょう。
暮らしのあれこれを知ること・学ぶことは、為政者たちに悪政が出来ないよう牽制できる大きな力になります。
学ぶことは、いくつになっても楽しいですし、ね。

パブリックコメントを募集している時は、自分の意見をどんどん国に送っていきましょう。

まとめ

白票を入れるのは、意味がある?

「無効票」ではあるので、意思表示にはならず、当落には影響しません。投票率は反映されます。

選挙に行かないべきか、白紙で投票するべきか、迷っています。

「選挙に行かない」・「その人のことを政策も何も知らないまま、投票してしまう」よりは、白票の方が良いでしょう。

誰に投票するかで迷ったら、どうするのが良い?

①自分に1番近い考えの人に入れる。
②落選させたい人の対抗馬に入れる。
③1つの党が長年、過半数を超える議席で与党になっている時は 他の党に入れる。(健全な議会を目指すため)(その際も、自分の考えに近い党を選ぶ)

選挙お役立ちツール

テレビでは、選挙特番はありますが、それぞれの党首本人が出演しても、やはりスケジュールや尺の問題で、なかなか各政党のビジョンやマニフェストが解りづらいと思います。

そういった時に便利なのが、マッチングサイトです。

自分の考えに近い候補者が分かるマッチングツールを活用しよう

自分の考えと近い候補者をマッチングしてくれるツールは、便利です。
しかし、主な政策でマッチングさせてくれるものの、あなたが気になっている政策は他にもあると思います。
マッチングサイトと、その人のサイトやマスメディア記事、併用していくのがベターです。

マッチングサイトで、考えの近い人たちが判ったら、次にあなたが気になる他の政策について、誰がどんな取り組みをしているか(していないか)、検索して調べてみましょう。

マッチングサイトの活用方法は他にも。
選挙関係なく、自分が支持している政党以外の政党(もしくは候補者)も見てみると面白いです。
普段、支持していない政党の中にも、政策によっては自分と近い考えの候補者がいたりします。

そこでその人のことを調べておくと(自分の選挙区でなくても)、普段応援している政党ではないけれど、この人はこういう面で市民のための政策に取り組んでいるんだな、と知ることが出来ます。
投票は、支持している別の候補者(党)にするけれど、支持していない党にもこういう人がいるのだな、と知っておくことは心強いはずですし、大切だと思います。


自分が全く支持していない党、落としたい党(もしくは候補者)も、見てみてください。

筆者も見てみましたが、その党全員が「0%」と出て、これはこれでびっくりしたんですね。「綺麗に全員0%」という…
そこから、この党は、幅広い議論よりも、政策に関して統制を強いている党なのだな、という判断も出来ます。

まとめサイトが便利!

Yahoo!のまとめサイト

https://twitter.com/Yahoo_JAPAN_PR/status/1846387584735629644

TBSラジオのまとめサイト

【リンク集】衆議院選挙、各政党の公約・政策

衆院選 マッチングサイト

毎日新聞 マッチングサイト

えらぼーと2024

あなたの選挙区の候補者ひとりひとりと、あなたの考えのマッチングも、設問ごとに見ることが出来ます。

朝日新聞 マッチングサイト 

朝日新聞ボートマッチ 

政党の政策の「あなたとの一致度」について、政党ごと、質問ごとに見られます。

※あなたの「選挙区の候補者とのマッチング」を見るためには、有料会員になる必要があります。

Yahoo! マッチングサイト

政党との相性診断

政策に関する質問について、よくある賛成意見・反対意見の理由も、参照できます。

NPOなどの各党への質問まとめ

NPOのXやサイトなども、各党への質問の答えをまとめてくれていますので、ご参考にしてみてください。

例えば、School Liberty Networkさんは、教育関係の施策について、各党の質問に対する答えをまとめています。

選挙特集ラジオ番組紹介

「荻上チキ・Session」では、選挙前特集で、それぞれの各政党候補者が出演。リスナーの質問にも答えています。
2000万円支給の問題、夫婦別性がなぜ認められないのか、等にも切り込んでいます。

https://twitter.com/Session_1530/status/1849274464686719325

ラジオ番組は「らくらじ2」アプリで録音しておくと、いつでも好きな時間に聴けます!

各政党ごとに音声がまとまっているのが、こちらです↓

https://twitter.com/Session_1530/status/1850065030063988989
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